こんにちは!

豊中補聴器センターの森です。

 

・補聴器ってメーカーがたくさんあるけれど、どう違うの?

・メーカーごとの違いを機能面よりも音質の違いが知りたい

 

このようなご要望にお応えしている記事「補聴器の音質レビュー」シリーズですが、今回はいよいよ「ワイデックス社」の最新モデル「モーメント」についてお話ししたいと思います!

 

過去記事はこちら

補聴器最新モデルを聞き比べてみました!音質の徹底レビューVol.1

補聴器最新モデルを聞き比べてみました!音質の徹底レビューVol.2

補聴器最新モデルを聞き比べてみました!音質の徹底レビューVol.3

音質の徹底レビュー「WIDEX MOMENT編」

 

比較前の準備

設定聴力を30dBに統一して比較

まずは同じ条件で比較するために、聴力を少し軽い難聴程度の「30dB」に統一して調整します。

ワタクシ森は聴力低下ありませんので、あまり大きめの音で設定すると不快感の方が強くなることを避けました。

 

耳栓は全てオープンタイプ

次に耳栓は3機種とも、軽度難聴者向けの「オープンタイプ」を選定しました。

耳栓の種類で聞き心地や音量がかなり変わりますので、こちらもサイズと形状を統一します。

例によって、比較時の聴力や耳栓などの仕様は同じ条件で試聴しております。

※こちらのレビューについては、あくまで森が試聴した主観に基づくものであり、全ての難聴者にあてはあるものではないことをご理解くださいませ

 

 

静かな部屋での聞き心地

AI機能により、すぐに室内に応じた聞こえ具合に

 

モーメントを耳に装着した時の第一印象は

「静かな部屋にいるのに周囲の音がかなり入ってくる」でした。

しかし10~15秒ほどで暗騒音(ザワザワ感)は収まり、静かな感じに落ち着きました。

 

他メーカーの補聴器も同様ですが、モーメントには「AI機能」が備わっております。

その中の「サウンドクラス」と言われる自動環境適応機能によって、環境ごとに最適な音質を自動で設定してくれます。

恐らくサウンドクラスが現在の使用者の置かれている環境を理解し補聴器に反映させるのに、ある程度の時間が必要と思われます。

 


※モーメントのAI機能:世界中のワイデックスユーザーの音質設定をデータベースに蓄積し、補聴器のコンピューターチップに覚えさせる事で、使用者の置かれている環境に応じた最適な雑音処理や語音聴取設定に自動調整する機能です。

より詳しい解説は以下のリンクをクリック(専門家向けサイト)


 

室内の小さな音も逃さない

 

しばらく店内で装着しながら過ごしてみました。

騒音抑制は働いているものの、他メーカーに比べ「室内の小さな音」をよくキャッチしているという印象です。

悪い意味で捉えていただきたくないのですが、「加湿器の音」「空調の音」も過度に抑えず耳に届きます。

以前の記事でご紹介した3メーカーの中には「極端に騒音を感じさせない」処理をしているものもありましたので、難聴者の音の受け止め方(周囲の音が入る事に抵抗があるなど)によって好みは分かれるかもしれません。

 

元来よりワイデックスは「音の情報をできるだけたくさん耳に届ける事(トゥルーインプットテクノロジー)」をブランドのこだわりにしています。

小さい音も逃さないという事は、それだけ小声や遠くの声もキャッチしやすくなります。

次回テレビや屋外で試聴してみようと思います。

(ワイデックス社製品カタログより引用)


※トゥルーインプットテクノロジーの詳細については以下をクリック(専門家向けサイト)


 

音の情報量は多いがうるさくはない

 

静かな場所におけるモーメントの聞き心地をまとめると

「他メーカーよりもたくさんの音を積極的に集音しているが、決してうるさくはない」です。

また、初心者の方など周囲の音が入る事が気になりやすい方でも、出力の微調整やサウンドクラスの効きを変更する事により、容易に改善するので安心できると感じました。

 

騒音も自然に感じる

 

印象的だったのは、換気扇の音を聞いた時です。

あくまでもりぞーの主観ではありますが「他メーカーよりしっかり換気扇の音として聞こえる」実感を得ました。

なんだか表現が変に聞こえますが、補聴器というものは言葉以外の邪魔になりそうな音をなるべく気にならないように抑える働きがある為、特に換気扇など一定の音量で発生する音に関しては強めの信号処理が働く傾向にあります。

雑音抑制が強くかかると通常「本来の音とは違った不自然な音」にどうしてもなりやすいのですが、モーメントの場合そういった音質の変化がかなり少ないと感じました。

 

・補聴器を使用すると周りの音が人工的な音に聞こえる(不自然に聞こえる)

 

このようなお悩みを持つ方に聞いていただきたい機種だと思います。

 

同時に紙をめくる音や食器などの音も聞いてみました。

紙の音もかなり自然に増幅され違和感が少ないですね。

 

対して食器などの突発的な音は瞬時に抑えが効いており「刺すような衝撃音」はほとんど感じません。

(抑えが効くため大きな音は自然な音とは変わりますが、難聴者にはむしろ向いていると思われます)

 

この辺りの小さな音と大きな音の処理は、「たくさんの音をできるだけ耳に届けたい」ワイデックスの技術の賜物ではないでしょうか。

 

まとめ

いかがでしたか?

4回にわたってレビューした各社の補聴器は、店舗にていつでもお気軽に体験できます。

ご自身のお耳で聴き比べても良いですね。

ぜひお問い合わせくださいませ。

 

この記事を書いた人

森裕之

森 裕之

  • 所属:豊中補聴器センター 店長
  • 出身:兵庫県
  • 経歴:補聴器業界22年勤務
  • 趣味:バイク・ギター・旅行(学生時代、バックパッカーとしてアフリカへの演奏旅行、キリマンジャロ登頂を経験)
  • 大切にしていること:私のモットーは「共に楽しむ」です。悩みや問題は人と共有し、協力し合うことで立ち向かっていくことができ、そして共に乗り越えた喜びは一人のときよりも何倍も大きくなります。お客様と共に聴こえのお悩みをひとつひとつ解決し、そしてその喜びを共有させてください。
  • 認定補聴器技能者登録番号:第23-4528号

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