なぜ?「スマホだと聞き取りやすいのに、家の電話だと聞き取りにくい」理由
こんにちは 池田補聴器専門店です。
お店でお客様とお話ししていると、「補聴器を着けていると、スマホの音声はよく聞こえるのに、家の固定電話だとなんだか聞き取りにくくて…」というお声をよく耳にします。「自分だけかな?」と思われるかもしれませんが、実は多くの方が同じように感じています。今回は、その不思議な現象の裏にある音の秘密について、お話ししていきます。
目次
結論から言うと…スマホと固定電話では「伝えられる音の幅」も「届き方」も違います
理由①スマホは「高い音」まで届けやすい
なぜスマホの方が聞きやすいのか。その理由は、固定電話とスマホが伝えられる「音の高さの範囲(周波数帯域)」が大きく違うからです。
昔ながらの固定電話、実は「音の幅」が狭いんです
昔からある固定電話は、人が話す声の「中心部分」だけを効率よく伝えるように設計されています。技術的な制約もあり、伝えられる音の高さの範囲をあえて狭くしているのです。特に、「さしすせそ」や「かきくけこ」といった言葉の輪郭を決める「子音」の部分が多く削られてしまいます。そのため、固定電話では声がこもったように聞こえたり、「佐藤さん」が「加藤さん」に聞こえたりと、言葉の聞き間違いが起こりやすくなるのです。
一方、最近のスマホは技術が大きく進歩し、「VoLTE(ボルテ)」という高音質な通話技術が使われています。(※お使いの機種や通信環境によります)
このVoLTEは、固定電話に比べて約2倍も広い範囲の音を伝えることができます。これにより、これまで削られてしまっていた「高い音」もしっかりと相手に届き、声全体が「こもらず、くっきり鮮明に聞こえる」と感じるのです。
理由②スマホは「雑音カット」や「声を強調する」機能が豊富
最近のスマホは、通話のときに、「周囲の雑音を減らす(ノイズキャンセル)」「相手の声を聞き取りやすく強調する」などの処理を行ってくれるものがあります。一方、往来の固定電話機は通話の音をそのまま送受信するだけで、雑音を処理するような機能が弱いことが多いです。
スマホは「高音質」!でも、相手が固定電話だと…?
ただし、ここが重要なポイントです!この高音質な通話は、電話をかけている側と受けている側の両方が、高音質通話に対応したスマホを使っている場合に限られます。
つまり、
- スマホ ⇔ スマホ → お互いに高音質で聞きやすい!
- スマホ ⇔ 固定電話 → 残念ながら、固定電話の音質に合わせられてしまう…
ということなのです。
「いつものスマホなのに、今日の電話はなんだか聞き取りにくいな…」と感じたことはありませんか?もしかすると、そのお相手は固定電話や、高音質通話に対応していない古い携帯電話からかけているのかもしれませんね。
ご自身のスマホの性能が良くても、相手の電話機によって聞こえ方が変わってしまう、というわけです。
もっと快適に!補聴器とスマホを「つなぐ」方法
さらに、最近の補聴器の多くは、スマホと無線で直接つなぐ「Bluetooth(ブルートゥース)」という機能が搭載されています。この機能を使うと、スマホの音声が、周りのテレビの音や騒音に邪魔されることなく、直接あなたの補聴器に届きます。まるで、電話の相手が耳元で直接話してくれているような感覚で、非常にクリアに音声を聞き取ることができます。相手が固定電話で少しこもった声になっていても、周りの雑音が入らない分、聞き取りやすさは格段に向上します。
(※この機能は、お使いの補聴器やスマホの機種によって対応状況が異なります。)

固定電話でも、聞き取りを良くするためには?
「スマホは聞きやすいけど、固定電話は聞きにくい」というお悩みは、電話機そのものの性能の違いが原因であることが多いです。とはいえ、ご自宅では固定電話を使う機会も多いと思います。次回は、固定電話でも聞き取りをよくするための工夫を紹介しますので、ぜひご覧くださいね。
参照情報
「Android で VoLTE をオン設定にする方法とは? 利用するメリットも紹介」
https://www.android.com/intl/ja_jp/articles/309/
「iPhoneやiPadで「声を分離」「ワイドスペクトル」「自動マイクモード」を使う」
https://support.apple.com/ja-jp/101993

