こんにちは、茨木補聴器センターの仙波です。

 

最近電子機器からでる高音「ピッ!」とお知らせ音や虫の声、鳥のさえずりなど気付かなかったり、
聞き取れなかったり、こんなことがありませんか?
実は、年齢とともに聞こえにくくなっていくことが原因かもしれません。
なぜ、聞き取れなかったのだろう?今鳴っていたのかな?

そんな疑問に、今回はお答えいたします。

 

難聴における最初の兆候

高音いわゆる高周波数帯域が聞こえにくくなる難聴はもっとも一般的な症状の1つです。
きこえの専門家はこの高音域の難聴を、2000Hz8000Hzの間で生じる難聴と定義しています。

高音が聞き取りにくくなると騒がしい場所での言葉の理解が難しくなります。
また女性や子供が話す高い声を聞き取るのが難しくなります。電話での聞き取りにも影響してきます。

 

耳の構造と役割

内耳の中に「蝸牛」という部分があり、その中にある「有毛細胞」で音を感じ取ります。
その有毛細胞は蝸牛の入口が一番高い周波数20,000㎐位の音を分析していて奥に向かうほど
低い周波数の音を分析しています。
一番奥の中心部分が一番低い50㎐ぐらいの低周波数の音の分析を担っています。

音自体は蝸牛の入口から入ってくるため、入口に近い有毛細胞ほどあらゆる音にさらされていくので
長い期間が経つにつれて大きなダメージを受けてしまいます。
入口付近は高い周波数の音を分析しているので、一般的に加齢による聴力低下では
まず高音域から聞こえにくくなってきます。

 

言葉の理解が難しくなる

聴力が低下してきていることを本人は最初、気付かないことが多く、周りの人が先に気付く場合が
多かったりします。それは「あ、い、う、え、お」といった周波数の低い母音を聞き取る力がそれほど低下していないので聞こえにくいという実感を抱かないからです。
一般的に40歳ぐらいから低下してくると言われます。

そのことを判断する方法としては
テレビの音量が以前よりも大きくなったり、家族の方に「うるさいよ」と言われたり、
またピピッという電子音や携帯電話の着信音、女性の声なども上げられます。

高い周波数の聞き取りが難しくなると次のような影響がでてきます。
サ行、カ行、ハ行の聞き分けが難しくなる。SHFなどの摩擦音やKTの日本語の子音に影響がでてきます。

カトウ(加藤)さん⇔サトウ(佐藤)さん、イチジ(一時)⇔シチジ(七時)、 シカク(視覚)⇔ヒカク(比較)のようなに判別しにくく、聞き分けにくい状況が発生します。
騒がしい場所ではさらに難しくなります。

鳥の声、ベルの音が聞きにくくなる

自然と聞きにくくなってくると周りの環境音が聞きにくくなっている場合があります。
鳥の声が小さく聞こえ、家のチャイム、体温計の電子音などわかりにくくなることがあります。

女性の声が聞きにくくなる

女性が話す高い声も聞きづらくなり、また子供の声も高い声だとするとわかりづらくなります。

高音域の難聴に補聴器は効果的!?

高周波数帯の難聴には補聴器の使用が効果的です。

オープンタイプのオーダーメイド補聴器(耳栓に空洞がある耳掛型や大きめの通気口のある耳入れ型)は、耳を開いたままにして低周波数から中域周波数では自然の聴力を最大限生かし、難聴のある高い周波数帯の音だけを増幅することができます。
最先端の技術では、言語と音楽を別々に処理して、疲労を軽減する補聴器も出てきています。

高音の聞き取りには周波数圧縮機能が便利

高音の聴力低下が進むと補聴器調整ではたくさんの音を増幅しなければならない。
それによって高音が気になってストレスになる、たくさん増幅しても効果を得ることが難しいなど問題がでてきます。補聴器でどんなに大きな音を入れても聞き取れるとは限りません。
その問題を改善する機能が、「周波数圧縮機能」です。

デジタル補聴器だからこそできる技術で、
簡単に申し上げると「聞き取りにくい高音を聞きとれる高さに変換する機能」です。

 

(フォナック社カタログより引用)

この機能によって難聴者の可聴範囲が広がり、高音の話し声で聞こえにくい音や鳥の鳴き声、
ベルの音、音楽など聞ける可能性が広がり、より多くの情報を取り入れることを可能にしました。

 

(フォナック社カタログより引用)

まとめ

実は10年ほど前から一部の補聴器には搭載されていましたが、現在では当時に比べると音質は飛躍的に向上しています。
また、高価な機種にのみ搭載されていた機能でしたが、今では多くのメーカーで比較的お求めやすい機種からでも標準搭載され性能はどんどん進歩してきています。

もし、今お使いの補聴器で「高い音が聞き取りに満足していない」「調整してもらうと高い音が響いてしまう」など困られている場合は、「周波数圧縮機能」が効果を発揮するかもしれませんね。

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当店では他店様でご購入の補聴器も喜んで調整・クリーニングを承ります。

また当店はご予約のお客さまを優先させていただいております。
お待たせしないために、ご来店の前にご都合の良い日時のご予約をお勧めいたします。

この記事を書いた人

仙波正之

仙波 正之

  • 所属:高槻補聴器センター 店長
  • 出身:大阪府
  • 経歴:補聴器業界26年勤務
  • 趣味:DIY(電動ドリル好き)・釣り(バス・磯)・漫画
  • 大切にしていること:「いつも笑顔で」をモットーにしています。自分が明るく、楽しく接することで、周りの人の心が和み、幸せの輪も広がり、さらに私自身がワクワクした人生を歩めています。だから私にとって「笑顔」は最高の魔法だと思っています。皆様の幸せがもっと広がるように、いつも笑顔でお待ちしています。
  • 認定補聴器技能者登録番号:第24-4962号